フロラン・ゲナール講演会
戦争とは何か? ルソーによる国家とその紛争性
Qu’est-ce que la guerre ? État et conflictualité selon Rousseau.
1月17日(火)17時〜19時 京都大学人文科学研究所本館1階セミナー室1(通訳付)
17 janvier, 17h-19h, Université de Kyoto, Institut des sciences humaines
概要:ルソーは戦争の理論家としては知られていないが、その『戦争法の諸原理』は哲学的にきわめて重要である。ルソーは戦争が常に国家間関係である(国家間関係は常に戦争状態にある)ことを強調しただけでなく、戦争を起こす戦争意思の系譜を描き出している。そのためルソーは、戦争は自然に起こるものではないことを示す一方、戦争は自国の保全が他国の破壊によってしか担保されないと判断する政治主体の行為であることを示す。本講演はこれら二つのポイントを検討するが、特にルソーが戦争についての考察の中心においたPUISSANCE(対外関係における力としての国家)の概念について立ち止まって考える。
参考文献として『ルソーの戦争/平和論』(勁草書房、2020)に「ピュイサンス(国)と自己愛―ルソー思想における戦争の理論」(永見文雄訳)がある。
(森本, le 16 janvier 2023)
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